Classici giapponesi con furigana
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しょうせつ えんちょう
小説 圓朝
正岡 容
Leggi 小説 圓朝 (しょうせつ えんちょう) di 正岡 容 (まさおかいるる) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 163.270 caratteri · 325 schermate
明日ッからこの宮志多亭はな、屋根へぺんぺん草を生やさなけりゃならねえや、このはっつけ野郎」
「すみませんごめん下さい」
もういっぺんまたオドオドと詫びた。
「閉めとけ御簾を。いつ迄でもあとのくるまで閉めッ放しにしておけ」
さらに憎さげに隠居はいい放って、
「お前っちが上がるよりゃア御簾のほうがよっぽどましだ」
そのまんまドタドタドタと木戸のほうへと足音荒くいってしまった。
その晩――いい塩梅に間もなく常磐津を語る枝女子という若いおんなが入ってきてくれ、そのあと早目に文楽師匠が入ったので高座は大した穴も開かずにすんだが、中橋に住んでいる文楽師匠の駕籠を見送ったのち小圓太は、いつ迄もいつ迄も細い路次の入口に掲げられた宮志多亭の招き行燈を、ジッと目に涙をいっぱいたたえて睨んでいた。「桂文楽」一枚看板の灯はとうに消されていたが、ひどい空っ風に吹き曝されて夜目にも仄白く見えるその行燈は、カタカタ寂しい音立てて揺れていた。
「……畜生……」
思わず小声でこういった。口惜しさが五体の隅々にまで浸みわたって疼いていることがハッキリと分った。
「お、お前を上げるくらいなら御簾を下ろしといたほうがましだとは、な、何てえことを一体……」