Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
しょうせつちゅうのおんな
小説中の女
豊島 与志雄
Leggi 小説中の女 (しょうせつちゅうのおんな) di 豊島 与志雄 (とよしまよしお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 7887 caratteri · 16 schermate
けれども不精なためか或は習癖からか、否恐らく無意識的な感情から、洗濯を非常に嫌がっていたし、手先や爪を大変大事にしていた。そして化粧をする時の指先が極めて巧妙だった。
汽車は横浜に着いた。料理屋の女中と番頭みたいな二人連れは降りたし、実業家らしい半白の男も降りた。車内が前よりも一層広々とまた白々しくなった。彼女が私の方をじろじろと、明らさまに而も偸み見の体で眺めるので、私は窓の方にまた顔を外向けて、眼をつぶった。みさ子の立像がはっきり頭の中に出来上っていた。大理石に刻まれたように、揺ぎのない正確な形体を具えていた。私はそれに向って心で微笑みかけながら、いつしかうとうととしかけた。汽車の速力は前よりもずっと早くなった。闇の中を疾駆する明るい車室の中が、夢の世界のようにやさしく快かった。私はうっとりとした眼を半ば開きながら、彼女の方を親しげに而も無関心にうち眺めては、またその眼を閉じて、頭の中のみさ子に微笑みかけた。そんなことを何度もくり返してるうちに、本当に眠ってしまった。
ざわざわする物音にふと眼を覚すと、汽車は停っていた。もう東京駅に着いたのかと思って、半ば腰を上げた時、それは新橋駅であることを知った。