Classici giapponesi con furigana
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やまのゆざっき
山の湯雑記
折口 信夫
Leggi 山の湯雑記 (やまのゆざっき) di 折口 信夫 (おりくちしのぶ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 5401 caratteri · 11 schermate
蔵王山の行者が、峰の精進をすましての第一の下立ちが、此高湯だとすれば、麓の解禁場が上ノ山に当るわけである。其ほど繁昌して居て、亦年久しい湯治場だろうのに、未に新開地らしい所がある。青い芝山の間に、白い砂地があって、そこが材料置場になったりして居る。思いがけない町裏から三味線の音が聞えて来たりする。
其処から西へ向けて、米沢海道を自動車で来ても、又道に沿うて居る奥羽本線の汽車からでも、ほんの一丁場と言ったところに、赤湯の湯場がある。青田の中で、ちょっとした岩山の裾によった処である。上ノ山をもう一層鄙びた風にした様なところで、湯村を離れて海道を歩いて見ると、飛びとびの村家の姿が、風情深く見られた。其処から又一丁場西へ来て、米沢である。白布との間が、自動車でせいぜい五十分しかかからないので、ついつい山をおりて、米沢へ出ることが多かった。
暑き日のたまさか 山をおり来たり、町場に入れば 疲れつつあり
百貨店のない都会は、何となく落ちついている。購買力を誇張しないだけでも、町びとの暮しが何となくしっとりした素朴を保って行くことが出来るのであろう。
半月ほどにしかならないが、やっと前に開通したばかりの鉄道線が、越後へ通って居る。