Classici giapponesi con furigana
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やまのかみさつじん
山の神殺人
Leggi 山の神殺人 (やまのかみさつじん) di Sakaguchi Ango (坂口 安吾) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 10.014 caratteri · 21 schermate
「そうですなア。お気持は推察できますが、警察の世話になるような人間には何よりあたたかい家庭が必要なんですな。ここで突き放してしまうと益々悪い方へねじむけるばかりでして」
署長が云いにくそうに言いかけるのを、小野刑事がひきとって、
「勘当なんてことをしたら、箸にも棒にもかからない悪党が一人生れるばかりでさ」
いまいましそうに呟いた。父親の責任を忘れるな、と云わぬばかりの語気が感じられて、平作は思わず気色ばみ、
「警察のお力でドショウ骨を叩き直して貰うわけにいきませんかね。親の手に負えないから、お願いするのだが」
「警察の手に負えなくとも、親の手には負えなくちゃアならん理窟ですな。親の心掛けがそうだから子供がねじ曲がるのだね。公安委員ともあろう人が」
小野の語気が荒立つので、署長が制した。
「小野君は不二男君の事件を担当しているので、情がうつっているんですよ。商売熱心で、とかくムキになり易いのがこの人物の長所でもあり短所でもあり。不二男君も結婚に早いという年でもないのですから、よいオヨメサンでも見つけてあげると落ちつくかも知れませんよ」
署長はおだやかにこうとりなした。