Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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やまぶき

山吹

泉 鏡花

Leggi 山吹 (やまぶき) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 16.366 caratteri · 34 schermate

Aozora Bunko

逕をめぐり垣に添いて、次第に奥深き処、孟宗の竹藪と、槻の大樹あり。この蔭より山道をのぼる。

狭き土間、貧しき卓子に向って腰掛けたる人形使――辺栗藤次、鼻の下を横撫をしながら言う。うしろ向のままなり。

人形使 お旦那――お旦那――もう一杯注いで下せえ。

万屋 (店の硝子戸の内より土間に出づ)何もね、旦那に(お)の字には及ばないが、(苦笑して)親仁、先刻から大分明けたではないか。……そう飲んじゃあ稼げまいがなあ。

人形使 へ、へ、もう今日は稼いだ後だよ。お旦那の前だが、これから先は山道を塒へ帰るばかりだでね――ふらりふらりとよ。

万屋 親仁の、そのふらりふらりは、聞くまでもないのだがね、塒にはまだ刻限が早かろうが。――私も今日は、こうして一人で留守番だが、湯治場の橋一つ越したこっちは、この通り、ひっそり閑で、人通りのないくらい、修善寺は大した人出だ。親仁はこれからが稼ぎ時ではないのかい。

人形使 されば、この土地の人たちはじめ、諸国から入込んだ講中がな、媼、媽々、爺、孫、真黒で、とんとはや護摩の煙が渦を巻いているような騒ぎだ。――この、時々ばらばらと来る梅雨模様の雨にもめげねえ群集だでね。