Classici giapponesi con furigana
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やまぶきちょうのさつじん
山吹町の殺人
平林 初之輔
Leggi 山吹町の殺人 (やまぶきちょうのさつじん) di 平林 初之輔 (ひらばやしはつのすけ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 18.530 caratteri · 37 schermate
「でその大宅という男に嫌疑がかかっているわけですな?」
「まあそうです。」
「ほかに何か新しい材料は?」
「別に……そうそう、今朝被害者宛に電報が来ましてね。発信人は矢張りキミという男で、甲府(こうふ)の駅から打っているのです。今朝の四時二十分の発信で、配達されたのは六時半頃だったそうです。文面はたしか『一○ジ二一フンイイダマチツクエキマデムカイタノムキミ』となっているんです。かわいそうにその男は情婦が殺されたのも知らずに帰って来てさぞ吃驚(びっくり)することでしょう。しかし、この男をといただして見れば、被害者の身許や、大宅との関係などももっと詳しくわかるかも知れませんから、証人として直(す)ぐに引致する手筈になっています。それに今のところ屍体の引取人もありませんから」
上野探偵はポケットから時計をとり出して見ながら言った。
「十時二十一分に飯田町(いいだまち)へつくんですね。で木見という男の人相はわかっているんですかい?」
「そりゃ大正軒の女給の話でわかっていますが、念のためにその女給に駅まで行って貰うことになっています」
「そりゃよかった……ではもうすぐ十時ですから、私もちょっと駅まで行って見ますかな、ここから歩いて行ってもまだ間にあいますね。