Classici giapponesi con furigana
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あずさがわのじょうりゅう
山岳紀行文集 日本アルプス
小島 烏水
Leggi 山岳紀行文集 日本アルプス (あずさがわのじょうりゅう) di 小島 烏水 (こじまうすい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 138.795 caratteri · 274 schermate
ことであるが、上高地にあってこの感は殊に深い。私はいつぞや雨あがりの日に、上高地の森林に佇んで、峡流を視ていた、水の落ちることが早く、今まで見えなかった河底の岩石が、方々から黒い頭を出して、それが一寸二寸と、丈を延ばしてゆく、水の落ちるのが早ければ、溢れるのも同じく早いわけである、森林があってさえそれだから、坊主になったときの、惨めさがおもいやられる。
上高地は海面を抜くことも高く、気候も寒冷で、地味も瘠せているから、あまり大きい樹木も、深い森林もないわけであるが、それでも、その森の幽邃なことと、美しいことは、森影を反映する渓谷の水に一層の青味を加え、梢から梢に唄い歩く、ガッチ(かけす鳥)の声は、原始的に森林を愛慕する叫びを思わせる、私は一昨年独逸の陸軍少佐で、スタインザアという人と、この温泉宿で、一緒になったが、この人は森林国の独逸人だけあって、森林を愛することは、祖国のようである、独逸の山岳会員で、二十年間登山をしているのだそうで、四十三歳になるが、いまだに無妻でいると言っている、何でも財産を山に使い果すつもりだ