Classici giapponesi con furigana
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あずさがわのじょうりゅう
山岳紀行文集 日本アルプス
小島 烏水
Leggi 山岳紀行文集 日本アルプス (あずさがわのじょうりゅう) di 小島 烏水 (こじまうすい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 138.795 caratteri · 274 schermate
ことのない美しさである、瞬いたのは夕の星の沈んだのか、光っているのは蛍が泳いだのか、青いのは燐が燃えているのか、白いのは水仙の茎の流るるか、静かなときは水が玻璃に結晶したかの如く、動けるときや、流紋岩、蛇紋岩が鍋で煮られて、クタクタの液汁に溶かされたようで、石を噛んで泡立つとき、玉霰飛び、綿花投げられ、氷の断片流動し、岩石に支えられて渦や反流を生じ、畝の寄せては返すとき、一万尺の分身なる石と、万古の雪の後身なる水とは、天外の故郷を去って他界にうつるのだからと抱き合ったり、跳り上ったりして、歓楽と栄華をきわめている、この狭い、浅い、谿谷も、穂高の大岳、眉を圧して荒海の気魄、先ず動くのである。
川の両岸――といっても堤を築いた林道を除く外は、殆ど水と平行している――には、森林がある、樅、栂、白檜など、徳本峠からかけて、神河内高原を包み、槍ヶ岳の横尾谷、赤沢に至るまでみんな処女の森を作っている、最も幾抱えもあるような大木は見えなかったが、水を渉って森に入ると、樅の皮は白い苔の衣を被いでいる、淡褐色となって鱗のように脱落した