Classici giapponesi con furigana
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ひゃくものがたり
山椒大夫・高瀬舟
Leggi 山椒大夫・高瀬舟 (ひゃくものがたり) di Mori Ōgai (森 鴎外) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 45.466 caratteri · 92 schermate
そこで五日間滞留して、ようよう九州行の舟に乗ることが出来た。四国の旅は空しく過ぎたのである。
舟は豊後国佐賀関に着いた。鶴崎を経て、肥後国に入り、阿蘇山の阿蘇神宮、熊本の清正公へ祈願に参って、熊本と高橋とを三日ずつ捜して、舟で肥前国島原に渡った。そこに二日いて、長崎へ出た。長崎で三日目に、敵らしい僧を島原で見たと云う話を聞いて、引き返して又島原を五日尋ねた。それから熊本を更に三日、宇土を二日、八代を一日、南工宿を二日尋ねて、再び舟で肥前国温泉嶽の下の港へ渡った。すると長崎から来た人の話に、敵らしい僧の長崎にいることを聞いた。長崎上筑後町の一向宗の寺に、勧善寺と云うのがある。そこへ二十歳前後の若い僧が来て、棒を指南していると云うのである。一行は又長崎行の舟に乗った。
長崎に着いたのは十一月八日の朝である。舟引地町の紙屋と云う家に泊って、町年寄福田某に尋人の事を頼んだ。ここで聞けば、勧善寺の客僧はいよいよ敵らしく思われる。それは紀州産のもので、何か人目を憚るわけがあると云って、門外不出で暮していると云うのである。親切な町年寄は、若し取り逃がしてはならぬと云って、盗賊方二人を同行させることにした。