Classici giapponesi con furigana
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さこんのいかり
左近の怒り
Leggi 左近の怒り (さこんのいかり) di Sakaguchi Ango (坂口 安吾) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 47.454 caratteri · 95 schermate
その女賊って人があの別荘の本当の主人じゃないのかしら。その人があなたに云ったように。そしてドヤ/\のりこんできた人たちがその人の敵じゃないのかしら」
「ウーム。それは思いつかなかったなア。なるほど、それもあるかも知れないが、しかしだね、彼女がクグリ戸にかけたカンヌキが外れていて一同がそこから悠々乱入したのはどういうわけだろう。その前に彼女がそこから逃げている証拠に相違ないと思われるが」
「そこが変ねえ。じゃア彼女が白昼堂々と自動車を乗りつけたのは?」
「それを彼女ときめちゃうから変なんだ。彼女かどうか知りもしないで」
とタコスケがズバリと一言急所をついた。三人のうち最も冷静なのはタコスケなのである。紙芝居の推理眼で育ったタコスケ、街のタンテイの素質がある。
「自動車のナンバー調べる方法ないかしら。どこかで見たような顔だわ。どうしても思いだせない。夏川さん、似てる人、思いつかない?」
「映画を見たこともないから」
「ねえ、夏川さん。スパイ事件が警察に知られてこまるのは盗まれた物が秘密の物だからでしょう。犯人が女賊でなくとも届けることができないはずよ。してみれば、夏川さんがまきこまれる意味はなくなると思うのよ」