Classici giapponesi con furigana
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さこんのいかり
左近の怒り
Leggi 左近の怒り (さこんのいかり) di Sakaguchi Ango (坂口 安吾) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 47.454 caratteri · 95 schermate
「しかし住田が再校をださないばかりか、この大竜に会ってくれようともしないのはフシギだねえ。この大竜は住田に男と見こまれて出版を托されたのだぜ。はばかりながらオレも住田を男と見こんで引きうけてやった人物だ。たがいにタダモノならずと相許している二人じゃないか。してみると、住田の行方不明と玉子の行方不明はいずれも真実で、誰かの魔手がのびているのかも知れない」
「今の世にはそんなこともあるかも知れないが、しかし、住田や玉子をかどわかして隠すというのは確実な犯罪で、容疑としての疑獄よりも不利だから、利口者がやることだとは思われないようですね。密輸船あがりの夏川君に金庫を破らせて日陰者にするのとはワケがちがうようです」
「さにあらずだ。キミは単純すぎるよ。今の世はそんなものではない」
「ですが、住田や玉子をかどわかす荒業ができるぐらいなら、ボクを海へ帰らせるのにペコペコすることはなさそうですよ」
「ザコを殺して大罪を犯すのは愚の骨頂だぜ。ザコはザコらしくペコペコするだけで追い出せるなら、うまいものじゃないか」
「なるほど」
「ま、余計なセンギはどうでもいいや。吉野大竜は出版屋だ。