Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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こうせつきょうほうずえ

巷説享保図絵・つづれ烏羽玉

林 不忘

Leggi 巷説享保図絵・つづれ烏羽玉 (こうせつきょうほうずえ) di 林 不忘 (はやしふぼう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 365.120 caratteri · 728 schermate

Aozora Bunko

そんなことをお話しなさるようでしたら、今夜歌子さまのお屋敷へ伺うことも、御辞退申し上げますでございます」

「うう、いや。それほどいやなものを、強って話すとはいわぬ、わたしはただ、お前と歌子は、よい話し相手になるであろうと思うのだ。いずれそのうち、その気になったら、磯五のこともお前から話しておくがよい。あれは、何を打ちあけても、安心のできる女である。もうよい。休息して、夕刻を待つのだ」

お高と歌子の会談は、若松屋惣七が望んだ以上に成功であった。自分の女を、家族や親類の女に引きあわすのは、なかなかの難事業である。難事業であるといって、それをしないでいるために、そこにあらゆる誤解が発生して、多くの男は、それで手を焼くのだ。

若松屋惣七は、歌子が一目でお高に厚意をよせ出したらしいのに安心して、ひとまず先に帰ったのだった。

お高のうつくしさは、女の歌子をも惹きつけるに十分だったのだ。歌子は、じぶんがあまりきれいでないので、きれいな顔には、ふだんからあこがれのこころを寄せていた。それにお高は、その夜はことに美しく見えた。お高は、若い鹿のようにしなやかだった。黒い大きな眼が、興奮と気配りとで、濡れた碁石のようにつやつやしく光っていた。