Classici giapponesi con furigana
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こうせつきょうほうずえ
巷説享保図絵・つづれ烏羽玉
林 不忘
Leggi 巷説享保図絵・つづれ烏羽玉 (こうせつきょうほうずえ) di 林 不忘 (はやしふぼう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 365.120 caratteri · 728 schermate
「ふうむ」
「あれさ、冗談だよ。本所石原新町の牛の御前のお旅所へ届けておくれな。これから行けば夜になるから、木立ちのかげへでもほうり出しさ。あたしゃあそこの割り下水に化けて出たい殿御があるの」
「承知した。うちの飯たきにひかせてやるのだから、怪しまれんように声を立てなさんな」
女は櫃の中で膝を抱いた。
「伊達緒だけ掛けたように見せて錠は下ろさないでおくれねえ。出られないと事だから」
「窮屈だろうが、すこしのしんぼうだ」
「おとっつぁん、お前のなさけは忘れないよ」
「なんの」
ばたん、と覆をおろすと、にっと笑った閑山、音のしないように伊達緒をぎりぎりに締めつけてそっと鍵をかけた。
軽く外からたたいてみる。
「居心地は、どうだ?」
というこころ、内部はいっぱいだから動けないし、何かいうのも聞こえない。
しめしめ!
すぐに向島の自分の寮へ運ばせておいて、あとから行ってしっぽり楽しんでやろう。さっき鏡で見た女の膚が、まざまざと閑山の眼へ返って来た。
それに、あの五百両。
あれも筋を洗えば、この女のことだ。案外話がわかるかもしれぬ。何しろ、可愛いのに痛い目を見せたくはないからな。