Classici giapponesi con furigana
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こうせつきょうほうずえ
巷説享保図絵・つづれ烏羽玉
林 不忘
Leggi 巷説享保図絵・つづれ烏羽玉 (こうせつきょうほうずえ) di 林 不忘 (はやしふぼう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 365.120 caratteri · 728 schermate
やがて、一つの影が、二つ折れにしゃがんで膝を突いた。人の香がむっと女の鼻をくすぐる。
他の影は、棒立ちのまま足先で女の背中を押している。
「こ、こりゃ女の仏じゃな。はっはっは、し、し、し、信女じゃ。か、門亡者にはうってつけじゃて」
動いてはならぬ。
動いてはならぬ。
背筋の足がだんだん脇腹へ移って、しまいには所きらわずからだじゅうを押してまわる。その太い爪先がむさぼるように肉へ突き入るたびに、女は思わず歯を食いしばって、ぎりぎり――ともすれば音を立てそう。
「ふふふ、ええ肉置きじゃ」
とまたしても踏んでみながら、独語のつぶやき。
「と、年がいもない閑山、あったら逸物を、なな、何としおった。つ、罪作りな奴め!」
動いてはならぬ。
声を出してはならぬ。こう念じて、いっしょうけんめいにじっとしていると、侍の足がすうっと上へ伸びて来て、腹から胸へかかった。女ははっとした。
そこへ当たれば小判の音がする。
南無三! と覚悟を決めたとき、足は、懐中の小判を越えて、はうように咽喉から顎へ――。
「しばらく、御前、しばらくお待ちを」しゃがんでいる侍が制した。
「ううむ。