Classici giapponesi con furigana
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へいぼん
平凡・私は懐疑派だ
二葉亭 四迷
Leggi 平凡・私は懐疑派だ (へいぼん) di 二葉亭 四迷 (ふたばていしめい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 81.548 caratteri · 161 schermate
友には其癖があったから、私は友の評を一概に其癖の言わせる事にして了って、実に卑劣な奴だと思った。
何とかして友に鼻を明させて遣りたい。それには此短篇を何処かの雑誌へ載せるに限ると思った。雑誌へ載せれば、私の名も世に出る、万一したら金も獲られる、一挙両得だというような、愚劣な者の常として、何事も自分に都合の好い様にばかり考えるから、其様な虫の好い事を思って、友には内々で種々と奔走して見たが、如何しても文学の雑誌に手蔓がない。其中に或人が其は既に文壇で名を成した誰かに知己になって、其人の手を経て持込むが好いと教えて呉れたので、成程と思って、早速手蔓を求めて某大家の門を叩いた。
某大家は其頃評判の小説家であったから、立派な邸宅を構えていようとも思わなかったが、定めて瀟洒な家に住って閑雅な生活をしているだろうと思って、根岸の其宅を尋ねて見ると、案外見すぼらしい家で、文壇で有名な大家のこれが住居とは如何しても思われなかった。家も見窄らしかったが、主人も襟垢の附た、近く寄ったら悪臭い匂が紛としそうな、銘仙か何かの衣服で、銀縁眼鏡で、汚い髯の処斑に生えた、土気色をした、一寸見れば病人のような、陰気な、くすんだ人で、ねちねちとした弁で、面を看合せると急いで俯向いて了う癖がある。