Classici giapponesi con furigana
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ひらがげんないとりものちょう
平賀源内捕物帳
久生 十蘭
Leggi 平賀源内捕物帳 (ひらがげんないとりものちょう) di 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 19.159 caratteri · 39 schermate
聞けば聞くほど意外な話で、源内先生は伝兵衛と眼で頷き合ったのち、
「いや、よくわかりました。それで、その後、殺手姫さまといわれる方は……」
「……その後、ようやくお眼にかかれるようになり、その時のお話では、わちきのところへしげしげお渡りになったことがお父上さまの耳に入り、手ひどい窮命にあって、どうしても出るわけにはゆかなかったということ。その後、お父上さまが京都にお帰りになったので、また元通りにお逢い出来るようになりましたが、人目の関があって、芝居茶屋の水茶屋のというわけにはまいらなくなり、あちきの方から、日と処をきめて文を差上げ、日暮里の諏訪神社の境内や、太田が原の真菰の池のそばで、はかない逢瀬を続けていたのでございます」
路考は、怯えるように、急に額のあたりを白くして俯向き加減に、
「……どこと、はっきり申上げるわけにはまいりませんが、打ちとけたお話をしている時にも、何かゾッとするような恐ろしい気持に襲われることがあり、以前にも申上げましたが、こちらの胸にじかに迫るような不気味なところもあって、どのようにそれを思うまいとしても、どうすることも出来ません。