Classici giapponesi con furigana
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ひらがげんないとりものちょう
平賀源内捕物帳
久生 十蘭
Leggi 平賀源内捕物帳 (ひらがげんないとりものちょう) di 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 18.367 caratteri · 36 schermate
ここまで辿りつくのが命がけだった。まご/\すると踏み潰されてしまう」
「初めて見る大阪の繁昌。上方の人は悠長だと聞きましたが、それは真赤な嘘。わたくしは頭を三つばかりも叩かれました」
「いやはや、どうも」
道行の皺を引伸ばしながら土間へ入り、長崎の唐木屋利七が泊っている筈というと、女中は怪訝な顔して内所へ入って行ったが、間もなく主人の喜藤次が出て来た。
上框に膝をついて、
「ようお越しやす。……へえ、唐木屋さんは如何にもわたくしどもへ泊っておいででござりますが、先月の十五日に庭窪の蘇州庵たらいうところへ行くといやはりましてお出掛けになッた切り、かれこれもう四十日近くにもなるのだすが、今以てお帰りなさりまへんので、わたくしどもでもご案じ申上げておるのでござります。お荷物は一切そのままになっておりますによって、どうでもそのうちにお帰りになるものと存じます。尤もな、お発ちになる時、ひょっとしたら大津の方へ廻るやも知れんと、そう仰言ってでござりましたゆえ、多分、そッちゃの方へでもお廻りになったのかと存じますが……」
と言って、帳場の状差を指し、
「ごらんの通り、長崎やお江戸から赤紙付やら早文やらあの通り仰山に届いておりますんだすが、当の唐木屋さんの行先がわからんことだすさかえ、どうしようもござりませんで、ああしてわたくし