Classici giapponesi con furigana
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ようねんじだい
幼年時代・晩夏
堀 辰雄
Leggi 幼年時代・晩夏 (ようねんじだい) di 堀 辰雄 (ほりたつお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 85.965 caratteri · 169 schermate
そうに見やりながら、いつまでも秦皮のステッキで砂を掘じっていた。
まあそれも仕方がなかろうと思って、漸っとみんなの跡からはいって行って見ると、もう先きに不二男さんのところに古くからいる爺やが来ていて雨戸などをすっかり明けておいてくれた。裏の小屋も跡かたもなく取払われ、家のなかは去年から見ると見ちがえるように小ざっぱりとなっていた。大体、それを借りる事にし、そうしていろいろ足りない台所道具なぞを調べてから、みんなで家を締めて出て来たときは、まあ豆の棚ぐらいはどうでも好いやという位には私も満足していた。
「ちょっと三枝さんのヴェランダをお借りして、一休みして参りましょう。」
そこも管理している不二男さんがそう言いながら、先きに立ってずんずん松の木の庭のなかへはいって行くので、私達も構わずについて行った。そうして不二男さんが爺やに何か言いつけながらその別荘のまわりを一まわりしている間、私達は若葉の歯朶で縁どられたヴェランダに腰を下ろして、真向かいのわが家の方を見やっていた。やがて無口なおとなしい爺やが鍵束をじゃらつかせながら帰って行き、不二男さんだけが私達の傍に寄って来るのを見ると、