Classici giapponesi con furigana
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ゆうれいづま
幽霊妻
大阪 圭吉
Leggi 幽霊妻 (ゆうれいづま) di 大阪 圭吉 (おおさかけいきち) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 10.233 caratteri · 20 schermate
続いてあの谷中の墓地での旦那様のおかしな御容子から、今日いまここに到るまでの気味の悪い数々の出来事を、逐一申し上げたのでございます。
――すると、それまで私の話を黙って聞いていた、金筋入りの肩章をつけた警官は、かたわらの同僚のほうへ向き直りながら、
「どうもこのお爺さんは、亡くなられた奥さんが、幽霊になって出て来られた、と思ってるらしいんだね」
そういってニタリと笑いながら、再び私のほうへ向き直っていわれるのです。
「成程、お爺さん。これだけむごたらしい殺し場は、生きている人間の業とは、ちょっと思われないかも知れないね。しかし、これも考えようによっては、ただの女一人にだってできる仕事なんだよ。たとえばね。あの窓の鉄棒を抜きとるにしたって、なにもそんなお化けじみた力がなくたって、よくある手だが、まず二本の鉄棒に手拭かなんかを、輪のように廻してしっかり縛るんだ。そしてこの手拭の輪の中になにか木片でも挿し込んで、ギリギリ廻しながら手拭の輪を締めあげるんだ。すると二本の鉄棒は、すぐに曲がって窓枠の※(「木+吶のつくり」、第3水準1-85-54)から外れてしまう。