Classici giapponesi con furigana
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ゆうれいせんのひみつ
幽霊船の秘密
海野 十三
Leggi 幽霊船の秘密 (ゆうれいせんのひみつ) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 30.846 caratteri · 62 schermate
このような騒ぎを経て、あわれ和島丸は、わずか四分のちには波にのまれて沈んでしまった。
海上は、まっ暗で、なにがなんだかわからない。救命ボートが四隻、しずかにうかんでいる。
ごぼごぼどーんと、うしろではげしい音がしたが、これが和島丸の最後のこえのようなものだった。機関の中に海水がながれこんでその爆発となったものであろう。水柱が夜目にも、ぼーっとうすあかるく立って、ボート上の船員たちの胸をかきみだした。
なにゆえの無警告の撃沈であろう。
暗さは暗し、なに者の仕業だか、一向にわからない。佐伯船長は、第一号のボートにのってじっと唇をかんでいた。
「船長、ボートは全部無事です。第一、第二、第三、第四の順序にずっとならびました」
事務長が、暗がりのなかから報告した。さっきから、ボートのうえで手提信号灯がうちふられていたが、全部のボートが無事勢ぞろいをしたことを伝えたものであろう。
「そうか。では前進。針路は真東だ」
えいえいのかけごえもいさましく、四艘のボートは、暗い海上をこぎだした。
「おい古谷局長」
船長が、無線局長をよんだ。
「はあ、ここに居ります」
古谷局長も、いまは一本のオールを握って、一生けんめいに漕いでいる。