Classici giapponesi con furigana
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いくどめかのさいご
幾度目かの最期
久坂 葉子
Leggi 幾度目かの最期 (いくどめかのさいご) di 久坂 葉子 (くさかようこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 59.103 caratteri · 121 schermate
マネキン かわいそうに。
諏訪子 それから、さ、早く云っちまって。
マネキン まあまあ、いそがないで、だって数えきれない位たくさんあってよ。パーマネントはのびるし、くち紅ははげるし、それから……
諏訪子 そんなこと理由にならないわ。
マネキン どう致しまして、大きなことよ。だって無駄な御金つかうでしょ。
諏訪子 安いことよ。お金をかけたってその分以上にたのしめるんですもの。
マネキン じゃ、別のこと。それはね。愛したり愛されたりすること。そんなことは、やっぱりあわれの部類にはいってよ。
諏訪子 何故。
マネキン そのたんびに、苦しんだり泣いたり。
諏訪子 たのしむことを忘れてるのね。
マネキン たのしい時が瞬間だってこと忘れてるのね。
諏訪子 たのしい時を長びかせることが出来るってこと忘れてるのね。
マネキン たのしい時がいつか破壊されやしないかという不安を忘れてるのね。
諏訪子 不安。不安なんて、考えられやしないわ。
マネキン 本当に?
諏訪子 本当によ。
マネキン 本当だと思いこませる努力がまたあわれよ。焦燥。苦痛。失望。絶望。人間には、いやな思いがたくさんあること。
諏訪子 そんなものを越えてこそ、真の喜び、真の幸福があるんだわ。