Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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いくどめかのさいご

幾度目かの最期

久坂 葉子

Leggi 幾度目かの最期 (いくどめかのさいご) di 久坂 葉子 (くさかようこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 59.103 caratteri · 121 schermate

Aozora Bunko

マネキン 地位のある、有名なデザイナーね。谷川諏訪子女史なのね。

諏訪子 ええ、そう。

マネキン 偉大なる芸術家のね。

諏訪子 …………

マネキン 認めたわね。

諏訪子 そうよ。

マネキン 飛んだ才能をおもちになったわけね。

諏訪子 どうして。

マネキン 芸術家、私は偉いんです。そのために、無理な苦しみを自ら背負って、まっすぐにたっていなければならない。

諏訪子 …………

マネキン 夫を愛するあなたは、デザイナーの諏訪子女史。諏訪子女史の地位でのあなたが夫を愛している。

諏訪子 …………

マネキン 朝起きて、コーヒーとトーストパンを食べるのも、新聞をよむのも、デザイナー諏訪子女史。裁断する時は勿論、仮縫の時も、お客にあう時も、教壇にたった時も、インタビューの時も。

諏訪子 止して。で、それがどうだっていうの。

マネキン どんな時にでも、芸術家らしく、デザイナーらしく、谷川諏訪子女史らしく、ふるまう生活。

諏訪子 よしてよ。

マネキン 窮屈な生活。その窮屈さは、自分からこしらえたもの。

諏訪子 …………

マネキン 馬鹿げたことでしょう。どんな場合にもポーズしている。ポーズしている。私のポーズは人形のポーズよ。