Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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かげおとこ

影男

江戸川 乱歩

Leggi 影男 (かげおとこ) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 154.133 caratteri · 310 schermate

Aozora Bunko

もじゃもじゃ頭が目じるしだった。

「アッ、きみはもしや……」

「私立探偵の明智というものだよ」

相好の変わった運転手が、ニコニコ笑っていた。あたりがシーンと静まりかえった。影男も、須原も、急にはものがいえなかった。

やっとして、須原が不思議にたえぬ顔つきで口を切った。さすがにかれは、一瞬のろうばいから、もうおちつきを取りもどしていた。

「ふん、あんたが音に聞く明智先生ですかい。お見それしました。だが、いったい、いつのまに……? 変装の名人とは聞いていたが」

「六本木の毒ガスと塗りこめ事件の少しまえからね。斎木がどこかぼくと似ているのをさいわい、ぼくは斎木をある場所に監禁して、こっちが斎木になりすまし、きみの忠実な部下となった。そして、たった今まで、忠勤をぬきんでていたというわけだよ」

明智はやっぱりニコニコ笑っていた。

「ハハハハハ、これはおかしい。すると、きみは人殺しのてつだいをしたわけだね。篠田昌吉と川波美与子を毒ガスで殺して、へやの中へ塗りこめたとき、きみはレンガ積みまでやったじゃないか。ガスのネジをあけたのもきみだ」

「それがたいへんな思いちがいだというのさ」