Classici giapponesi con furigana
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いとこへのてがみ
従妹への手紙
宮本 百合子
Leggi 従妹への手紙 (いとこへのてがみ) di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.
N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 5554 caratteri · 12 schermate
そして、こっちへかけ出してきました。
「こんにちは!」
「こんにちは! あなたがたでしょう? 日本からきた作家たちというのは――」
「電話で知っていたんです」
「さアこっちで外套ぬいで下さい」
われわれのまわりは忽ち珍らしそうにとりまいた十から十五六までの少年少女でいっぱいです。なかの一人が、
「じゃ私アンナ・ドミトリエーヴナにそう云ってくるわ」
奥の方へかけて行きます。
玄関から左手の奥の方は女先生、アンナ・ドミトリエーヴナの住居になっているらしい様子です。つき当りの窓に水栽培のヒヤシンスの瓶などがかざってある。
子供たちから見ると丁度お祖母さんぐらいの年恰好の女先生が、きれいな白髪で、しかし元気そうな顔つきで出て来ました。
「ようこそ! 子供たちはさっきから待っていましたよ。どうしておそかったんです?」
「モスクワは大きい市ですから、三年いたってまだ迷子になったんです」
ドッと子供たちは笑う。お祖母さん先生も笑いながら、
「おや、これから私どものところでは御飯ですから一緒にたべて下さい。それから……」
ぐるりと、かたまっているみんなを見廻して、
「今日は誰が文化委員です?」