Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
おうまじるしはいしゃく
御馬印拝借
山本 周五郎
Leggi 御馬印拝借 (おうまじるしはいしゃく) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N1. Tocca una parola per il significato.
N1 · avanzato · kanji e kana moderni · 21.483 caratteri · 43 schermate
背中を持って来た、……なんだときくと、背中を蚤が食っているからちょっと手を入れて掻いて呉れと云うんだ」なに蚤だってという声につれてみんなが失笑した、「……なにしろ矢だまのびゅうびゅう飛んで来るまん中だからな、さすがのおれもあいた口が塞がらなかったよ」「それできさまどうした」「おれか、おれはその、どうしたって、それは榊原の先手組だ、頼まれていやとは云えないじゃないか」「つまり背中へ手を入れて掻いてやったわけか」「いってみれば、まあ、そういう結果になるが……」こんどこそみんないちどに笑い崩れた。弥五と呼ばれる男は少しも動じない顔つきで、「おまえは無道理だなんぞと云うがな、勘解由小路二郎三郎左衛門、鉄砲だまに当るのはがまんできるけれども、蚤に食われて痒いのは堪らないぞ……」そう云いながらかれはいかにも堪らなそうな身振りをした、「まして甲冑を着けて、蒸されて、汗がじとじと流れているときなどは、背中じゅうがむずむずして、こう……このへんが」「おいやめろ弥五兵衛、なんだかこっちまで痒くなって来る……」
日蔭になっている溜り場のはなしごえを聞きながら、源七郎は砦をまわってゆき、崖へつきだしに組上げてあるものみへ登った。