Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

こころのアンテナ

心のアンテナ

佐々木 邦

Leggi 心のアンテナ (こころのアンテナ) di 佐々木 邦 (ささきくに) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 12.973 caratteri · 27 schermate

Aozora Bunko

丁度好い。

或日、奥さんが銀太夫君を呼びつけて、

「銀さん、こんなお話、美代子のいるところでは出来ませんけれどもね」

と声を潜めた。そら、来たと銀さんは思った。頭が好いから察しが早い。

「何ですか? 奥さん」

「お蔭さまで師匠も悉皆時代に目覚めて現代的になりましたが、一つ困ることに、無暗と若がりますの」

「はゝあ」

「第一、派手でしょう? 洋服の柄が」

「しかし新人ですから若がるのは当り前でしょう」

「でも、程度問題ですわ。美代子と一緒に歩くのは具合が悪いなんて言っているんですもの」

「何故でしょうか?」

「あんな大きな娘があると思われたくないんですって。丁度五十ですよ、もう。幾ら時代に目覚めたって、そんなに若がる年でしょうか?」

「さあ」

「あなたは大抵ついて歩いているんですから、責任を持って下さらなければ困りますよ。師匠は神楽坂あたりで若いのに煽てられるんじゃないでしょうか?」

「さあ」

「若しあなたが師匠にばかり忠義を尽して、私に隠し立てをするようなら、私だって考えがございますよ」

「奥さん、僕、決して隠し立てなんか致しません」

「神楽坂へは芸者衆へお稽古をつけに行くのよ。