Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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かいとうおう

怪塔王

海野 十三

Leggi 怪塔王 (かいとうおう) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 167.635 caratteri · 337 schermate

Aozora Bunko

「おお、今だ!」

と、さけんだのでありました。

なにが今だというのでありましょうか。

そのとき小浜兵曹長は、青江三空曹にむかって風変りな命令を発しました。

「おい、青江、怪塔ロケットの周囲を連続宙がえり!」

連続宙がえりとは、たいへんな命令です。しかも怪塔ロケットの周囲をぐるぐるまわれというのですから、これはなかなかむずかしい。このへんが、操縦士のうでまえの見せどころであります。

「怪塔ロケットの周囲を連続宙がえり、始めまぁす」

と、復唱するなり、青江三空曹は桿をぐっとひいた。すると、青江機はぐっと機首をあげるなり、空中にうつくしい大きな曲線をえがいて、怪塔ロケットにせまりました。

怪塔ロケットは、わが偵察機ににらみすくめられたようになって、その銀いろの巨体を、ぶるぶるとふるわせました。

青江三空曹は、ここぞとたくみな操縦ぶりをみせて、怪塔ロケットのまわりを、上になり、下になりぐるぐるとまわるのでありました。

錨のついた長い麻縄は、だんだん輪のようにまるくなりました。

小浜兵曹長は、麻縄をありったけのばしました。

錨はだんだんあとにおくれて、やがて偵察機の正面に来ました。