Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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かいとうおう

怪塔王

海野 十三

Leggi 怪塔王 (かいとうおう) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 167.635 caratteri · 337 schermate

Aozora Bunko

そこで彼は身動きもせず、じっと天井の方に油断なく気をくばっていました。

その時でありました。

「はっはっはっはっ」

と、とつぜん破鐘のような笑い声が、頭の上から響いて来ました。

兵曹長は、はっと息をのみました。

「はっはっはっはっ。ふふん、やっぱり貴様だったのか。わしのロケットを執念ぶかくどこまでも追いかけて来た飛行機のりだな。なんだ、変な顔をするな。ははあ、わしがどこから見ているかわからんので、びっくりしているのだろう。あははは、こっちからは、貴様のそのぐるぐる目玉が大見えじゃ」

という声は、正しく怪塔王です!

3

怪塔王のしわがれ声は、天井裏からうすきみわるくひびいて来ます。声はきこえますが、怪塔王の姿はふしぎにも見えません。

小浜兵曹長は、傷のいたみもわすれて、怪塔王の声のする方をじっと睨みつけていました。怪塔王は、これから何をしようというのでありましょうか。

「あははは、そんな恐しい顔をしても、もう駄目だよ。この牢獄へはいったが最後、二度と外へは出られないのだ。このへんで、すこし早目にお念仏でもとなえておくがいい」

怪塔王のいうことは、あいかわらず憎々しいことばかりです。