Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
ハムレット
怪奇探偵小説傑作選3 久生十蘭集 ハムレット
久生 十蘭
Leggi 怪奇探偵小説傑作選3 久生十蘭集 ハムレット (ハムレット) di 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 72.034 caratteri · 142 schermate
食糧が入ったほうが残らず助かったのは幸いだった。もしそうでなかったら! それから八十日の旅行を、どんなふうにしつづけようというのだ。
こういう事情のために、正確な調査や観測によって、歩度を進めて行くことができなくなった。私の時計の鎖についている小さな磁石を頼りに、これからの困難な旅行を続けなくてはならぬ。七日前に、ついに、塩基性輝石安山岩の暗道が終りをつげ、われわれは、地球の胎内の暗い深い谷間を彷徨することになった。
一八八〇年に、露西亜の地質学者イノストランツェフがオレネツ地方で発見した、中期原生代のシュンガ石や、妙な噴出物が、あらゆる怪奇な形をして、伸び上ったり、聳え立ったりしている、ダンテの「神曲」の地獄篇の、死の谷のような風貌をした悲痛陰惨な地隙の底である。斧でけずりとったような四角四面な熔岩台。大蛇がよじれあっているような縄状熔岩。それからさまざまな形をした熔岩の針。――サボテンのような、トーテム・ポールのような、麒麟の首のような、こういう異様な羅列が、中期原生代の赤錆色の湧出物でおおわれた不気味な谷間の中にヒョイヒョイと立っている。この谷間には、例の微光はなく、そのかわりに、瘴気のような薄い霧が仄暗く立ち迷い、驚くほど高い地殻の罅隙(たぶん噴火口であろうと思われる)からくる黄昏のようなおぼろ気な