Classici giapponesi con furigana
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あしのうら
怪奇探偵小説名作選7 蘭郁二郎集 魔像
蘭 郁二郎
Leggi 怪奇探偵小説名作選7 蘭郁二郎集 魔像 (あしのうら) di 蘭 郁二郎 (らんいくじろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 109.233 caratteri · 223 schermate
(どうでもなれ)
という棄鉢な気持が発生て来た――その中には、多分、この辺がやっと見当のついて来た安堵もあったろうが――。
『よし、君の話を聞いてやろう』
中田と、その男とは漸く、荒れ寂れた原を抜けて、すっかり落葉してしまった雑木林にかかっていた。
『まあ、少し休みましょうや』
その男はこういうと、降り積った落葉を、ガサガサとくだきながら、腰を下ろした。それを見た中田も、急に今日一日の疲労を感じて、投げ出すように腰を下ろすと外套を透して尻の下の落葉がカサカサと妙に乾燥した音を立てながらくだけるのを感じた。
中田は、見るともなく周囲へ懶ぐさい目を投げた。
暗灰色の密雲は、みっしりと空を罩め、褪色した水彩画のようなあたりには「豊さ」というものは寸分も見出せなかった。木々の小枝に到るまでキンと尖鋭した冷たさと、淋しさを持って顫えているのであった。
そして何者も生気をもたぬ地上では、一個の狂人と、一個の失意に歪められた男とが、黙って向き合っているのだ。
(何か不吉なことが起りはしないか)
そんな気が、何処ともなく漂っているように感じられるのであった。
四