Classici giapponesi con furigana
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あしのうら
怪奇探偵小説名作選7 蘭郁二郎集 魔像
蘭 郁二郎
Leggi 怪奇探偵小説名作選7 蘭郁二郎集 魔像 (あしのうら) di 蘭 郁二郎 (らんいくじろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 109.233 caratteri · 223 schermate
飄々と流れ、彷徨うのを鈍い目で追跡し、ヤッと手を伸ばせば、その朽草の下の、月の破片が、とれるのではないか――と思われるのであった……
だが、その男の「短刀」という言葉に、フト話しの続きに呼び戻された。
『――僕は思わず持っていた短刀を握りしめたのです。しばらくすると、あいつ到頭、濡れた雑巾のようにくしゃくしゃになって死んで仕舞ったんです。その時の気持、それはなんといったら言い表わすことが出来ましょう。僕はこの瞬間、思わず頭のクラクラする恍惚感を感じたのです。真赤な血の海の中をひくひくと動く蒼白な肌の色は何人も描くことの出来ない美の極地ですね』
こういって、その男は、軽く一息ついた。そして腐った無花果のような赤黒い唇を一寸舐め、中田の顔を覗き込んで、ふ、ふ、ふ、と小さく笑うのであった。
中田は思わず感じたゾクンとしたものを押隠そうとして、周章て
『君、君はいつも短刀を持っているのかい』
『持っていますよ。人殺しは短刀に限ります。ピストルなんかで遠くからやったんじゃ、ちっとも感じが出ませんや、ぬめりとする肌にこれが喰い込んで行く時の快感が僕をぞくぞくさせるんです――』