Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

あしのうら

怪奇探偵小説名作選7 蘭郁二郎集 魔像

蘭 郁二郎

Leggi 怪奇探偵小説名作選7 蘭郁二郎集 魔像 (あしのうら) di 蘭 郁二郎 (らんいくじろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 109.233 caratteri · 223 schermate

Aozora Bunko

ネネは例えば心の底では一人の男を愛してはいても、それが守って行けない女なのです。彼女は本当に都会の泡沫の中から現われた美しい蜉蝣ですよ、ネネは、その僅かな青春のうちに、最も多くの人から注目されたい、という、どの女にもあるその気持を、特に多分に、露骨に持っただけなんですね。

あの、華やかなスポットライトに浮び出た彼女の厚いドーラン化粧の下にも、その焦燥が痛々しく窺われるではありませんか。私はその気持を、ネネの撓まぬ向上心だと思って愛しました。しかし、彼女は、私が仕得られるだけのことをして、どうにか世の中に出したかと思うと、すぐ次へ移って行ったんです、あの大劇場の支配人だという木島のところへ――。あの男の地位は、ネネにとって大変役立つことに違いありません、だから、ネネにとっては、私などよりも、ずっとずっと強い吸引力を持つその地位に引かれて行ったのも、考えてみれば無理からぬことなのですけど、でも、お羞かしいことには、とり残された私は、神経衰弱になってしまったというわけなんです――』

思わず饒舌に、さも悟ったかのように、そういった私は、ここで笑って見せねばならぬ、と知ったが、わずかに片頬が痙攣したように歪んだきりであった。