Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
あしのうら
怪奇探偵小説名作選7 蘭郁二郎集 魔像
蘭 郁二郎
Leggi 怪奇探偵小説名作選7 蘭郁二郎集 魔像 (あしのうら) di 蘭 郁二郎 (らんいくじろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 109.233 caratteri · 223 schermate
友野は、タバコの煙と一緒に、それだけを排出すと、愉快そうに笑った。
私はコーヒーをがぶがぶと飲んで、やっと、
『うん、うん』
と頷いた。そして
『……ああいう人気者は蜉蝣だね、だから僅かな青春のうちに、巨大な羽ばたきをしようと焦慮るんだ――ね』
『それで、もう腐ってしまった、というんかい、あははは……』
だが、私は笑えなかった。
私の持っていた、幽かな、ほんとに幽かなロマンチズムも既に悉く壊滅し去ってしまったのだ。
あの、卑猥な牝豚のような花子に培われた細菌が、春日、木島、そしてネネと、一つずつの物語を残しながら、暴風のように荒して行った痕跡に、顔を外向けずにはいられなかった。
(春日の馬鹿野郎!)
私は大声で、夕暮の、潤んだ灯の這入った霧の街の中をそう呶鳴って廻りたかった。
急に顔色をかえた私に、友野は唖気にとられたらしく、匆々と別れて行った。
結局、その方が、私も気らくであった。
×
……何処をどう歩いたのか、したたかに酔痴れた私は、もう大分夜も更けたのに、それでも、見えぬ磁力に引かれるように、郊外にあるネネの住居を捜し求めた。
軈て、さんざ番犬共に咆えつかれた揚句、夜眼にも瀟洒な文化住宅と、外燈の描くぼんやりした輪の中に「木島」