Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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こいのでんしちろう

恋の伝七郎

山本 周五郎

Leggi 恋の伝七郎 (こいのでんしちろう) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 29.650 caratteri · 60 schermate

Aozora Bunko

のか」「そうじゃあねえ、腹を切る積りで土地を売るんだ」さすがに忠太の計略らしいが、伝七郎にはとんとわからなかった、「土地を売るったって、おれは地面なんぞ持っちゃいねえぞ」「あったところでなんのために地面を売るんだ、そうじゃあねえ、ずらかるんだ、どろんをきめるのよ」「なんだかおまえの云うことはさっぱりわからねえ、頼むから絵解きをして云ってくれ」「じれってえな、詰りこの土地から逃げだそうというのよ、男一匹、死ぬ気になればどんな他国へいったって食うくらいのことは出来る、これまでのことはきれいさっぱり切捨てちまうんだ、そして新しい土地へいって新しい暮しを始めるんだ、どうだいこいつは」「いいと思うけれども、おれはいいと思うけれどね、しかし……親父や兄貴たちがうんと云うかしら」「はっきりしねえな、どろんをきめるのに親兄弟と相談するやつがあるかい、黙ってずらかるんだ、誰にも知れねえように逃げだすんだよ」「ああ」と伝七郎は、初めて生返ったように体を起した、「そんならいいも悪いもない逃げよう、すぐ今夜にでも逃げよう」「まあ待ちねえ」