Classici giapponesi con furigana
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あくそう
悪僧
田中 貢太郎
Leggi 悪僧 (あくそう) di 田中 貢太郎 (たなかこうたろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 5516 caratteri · 11 schermate
と、李張の手にした矢が飛んでその前額から後脳にかけて貫いた。夫人の倒れた上に血に染んだ和尚の体が重なった。
李張の姿は暗闇の中に消えてしまった。
その夜李張が家へ帰って寝ていると、その枕頭へ青い衣を着た小柄な秀才が来た。李張はこうして締め切ってある房の内へどうして入って来たろうと思って不審して見ていた。と、秀才は恭しく拝をした。
「貴君は何方ですか」
李張は聞いてみた。
「私は、この南村に住んでいる、鄭宰相の独り児の宣揚と云う者でございますが、今日貴君に讐を打ってもらいましたから、お礼にあがりました」
秀才は弱よわしい声で云った。李張にはその意味がどうしても判らなかった。彼は黙って秀才の蒼白な顔を見つめていた。
「これだけ申しましたのでは、貴方にはまだお判りになりますまいが、私はこの三年前、妻室を迎えるとともに、例によって山寺へ往って、学問をしておった者ですが、時おり私の家へ使にやっていた和尚が、妻室を誑かし、二人で共謀して、私が帰省しようとして、山の中途までおりたところを、後からつけて来て撲りつけ、死骸は巌窟の中にかくして、世間へは虎に喫われたと云いふらして、今に妻室と密会を続けておりましたが、それが、今晩、貴君に見られて殺されることになり、私の怨みも報いられましたが、私の両親はまだ何も知らずに、彼の淫婦に