Classici giapponesi con furigana
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あくじゅうへん
悪獣篇
泉 鏡花
Leggi 悪獣篇 (あくじゅうへん) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 36.715 caratteri · 73 schermate
「どうなさる。こうしていらしっては、それこそ、人が寄って来るか分りません。第一、捜しに出ましたのでも四人や八人ではありません。」
言いも終らず、あしずりして、
「どうしましょう、私、どうしましょうねえ。どうぞ、どうぞ、貴下、一思いに死なして下さいまし、恥かしくっても、死骸になれば……」
泣くのに半ば言消えて、
「よ、後生ですから、」
も曇れる声なり。
心弱くて叶うまじ、と廉平はやや屹としたものいいで、
「飛んだ事を! 夫人、廉平がここに居るです。決して、決して、そんな間違はさせんですよ。」
「どうしましょうねえ、」
はッと深く溜息つくのを、
「……………………」
ただ咽喉を詰めて熟と見つつ、思わず引き入れられて歎息した。
廉平は太い息して、
「まあ、貴女、夫人、一体どうなさった。」
「訳を、訳をいえば貴下、黙って死なして下さいますよ。もう、もう、もう、こんな汚わしいものは、見るのも厭におなりなさいますよ。」
「いや、厭になるか、なりませんか、黙って見殺しにしましょうか。何しろ、訳をおっしゃって下さい。夫人、廉平です。人にいって悪い事なら、私は盟って申しませんです。