Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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あくじゅうへん

悪獣篇

泉 鏡花

Leggi 悪獣篇 (あくじゅうへん) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 36.715 caratteri · 73 schermate

Aozora Bunko

懺悔をいたせば、悪い夢とあきらめて、思い直して頂けることもあろうかと思ったですが、いかにも取返しのつかんお身体にしたのじゃった、恥入ります。

夫人、貴女ばかりは殺しはせんのじゃ。」

「いいえ、飛んだことをおっしゃいます。殿方には何でもないのでございますもの、そして懺悔には罪が消えますと申します、お怨みには思いません。」

「許して下さるか。」

「女の口から行き過ぎではございますが、」

「許して下さる。」

「はい、」

「それではどうぞ、思い直して、」

「私はもう、」

と衝と前褄を引寄せる。岩の下を掻いくぐって、下の根のうつろを打って、絶えず、丁々と鼓の音の響いたのが、潮や満ち来る、どッと烈しく、ざぶり砕けた波がしら、白滝を倒に、颯とばかり雪を崩して、浦子の肩から、頭から。

「あ、」と不意に呼吸を引いた。濡れしおたれた黒髪に、玉のつらなる雫をかくれば、南無三浪に攫わるる、と背を抱くのに身を恁せて、観念した顔の、気高きまでに莞爾として、

「ああ、こうやって一思いに。」

「夫人、おくれはせんですよ。」と、顔につららを注いで言った。打返しがまたざっと。

「※がかかる、※がかかる、危いぞ。