Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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あくりょう

悪霊

江戸川 乱歩

Leggi 悪霊 (あくりょう) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 33.980 caratteri · 67 schermate

Aozora Bunko

ただ繰返して美しい女の人がって云うばかりなんです」

龍ちゃんというのは、黒川博士が養っている不思議な盲目の娘で、恐らく日本でたった一人の霊界通信のミディアムなのだ。その娘は今に君の前に登場するであろうが、彼女が冥界の声によって、予め姉崎未亡人の死の時間を告げ知らせたという事実は、僕をギョットさせた。あのめくらが、いつかの日真犯人を云い当るのじゃないかな、という恐ろしい考えがチラッと僕の心を遏ぎった。

「それに、昨夜の事でしょう。祖父江さん、主人はただ怪我をしただけではありませんのよ」夫人は僕の方へ顔を近づけて、ギラギラ光る目で僕の額を見すえて、ひそひそと云われるのだ。「何か魂の様なものを見たのですわ、きっと。湯殿の脱衣室の鏡ね、あの大きな厚い鏡を、主人は椅子で以ってメチャメチャに叩き割ってしまいましたのよ。きっと何かの影がそこに写ったからですわ。尋ねても苦笑いをしていてなんにも云いませんけれど。そのガラスのかけらを踏んだものですから、足の裏に少しばかり怪我をしたんですの」

「では、今夜の会はお休みにした方がよくはないのですか」

「イイエ、主人は是非いつもの様に実験をやって見たいと申していますの。