Classici giapponesi con furigana
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あくまのもんしょう
悪魔の紋章
江戸川 乱歩
Leggi 悪魔の紋章 (あくまのもんしょう) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 151.280 caratteri · 301 schermate
「ワハハハ……、明智君、夢物語はいい加減にして貰いたいね。黙って聞いていれば、君の空想はどこまで突走るか、分りやしない。だが、いくら何でも、君はまさか、北園竜子がその川手氏の妹だなんて云い出すのではあるまいね」
「ところが僕はそれを云おうとしていたのですよ。北園は犯人ではなくて被害者だったということをね」
明智の調子はいよいよ皮肉になって行くのだ。
「ハハハ……、これはおかしい。君は、犯人でもないものが変装して屋根裏に隠れたり、女の身で、屋根から飛び降りて逃げ出したりするというのかね。それに、何よりの証拠は、北園竜子のあの指紋だ。君は、あの怪指紋のことを、すっかり忘れてしまっているじゃないか」
「イヤ、決して忘れてやしない。北園竜子は怪指紋の持主だったからこそ、本当の犯人でないと考えるのです。宗像君、僕達は常識的な出来事を論じているのではない。常識を超越した恐るべき犯罪者を相手にしているのですよ。僕の想像力なんか、今度の犯人のずば抜けた空想に比べたら、取るにも足らぬものです。アア、何というすばらしい手品だ。僕は犯人のこの空想力を考えると、余りの見事さにうっとりしてしまう程ですよ。