Classici giapponesi con furigana
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せきべつ
惜別
Leggi 惜別 (せきべつ) di Dazai Osamu (太宰 治) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 91.984 caratteri · 178 schermate
手紙の件は黙殺して置いてもいいだろうが、また津田君なんか出しゃばって騒ぎを大きくしてもつまらないから、まあ、私から幹事に、その手紙を書いた者を捜すようにいってやりましょう。誰が書いたのかそんなことは私に報告する必要はないが、その書いた者は、周君の下宿に行き、よくノオトを調べて、自分の非をさとったら素直に周君と和解するように、まあ、そんなところでいいやないか? 幹事は、こんどは、矢島君でしたかね?」
その幹事が、手紙の主だから困るのだ。しかし、その矢島に、先生が犯人捜査を依頼するのもちょっと皮肉で、面白い結果になるかも知れないと思ったので、
「ええ、そうです。それでは、矢島君に、どうぞ。」と云って、くるりと廻れ右したら、背後から、
「周君だけでなく、君たちも皆もっと勉強しなけれあいかんな。各人自発、之を和という。」と、どやされた。
この事件が、周さんの心にどんな衝動を与えたか、それは私にもわからない。その頃の周さんの態度には、何か近づき難いものが感ぜられて、学校で顔を合わせても、互いに少し笑って、
「元気?」
「ああ。」
など頗る卑怯な当りさわりのない挨拶を交すだけで、藤野先生から言いつけられたような慰安激励の話題を一つも持ち出す事が出来なかった。