Classici giapponesi con furigana
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せきべつ
惜別
Leggi 惜別 (せきべつ) di Dazai Osamu (太宰 治) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 91.984 caratteri · 178 schermate
と呼んでいるものだ、と教えてくれた。こうして「平地木十株」のほうも、どうやら解決できたが、もう一つ、敗鼓皮丸という難物があった。この丸薬は、大先生の自慢の処方で、特に父のような水腫のある病人に卓効を奏するということであった。この神薬を売っている店は、この地方にたった一軒あるきりで、そうして、その店は自分の家と五里もはなれていた。それに、その神薬は破れた古太鼓の皮で作ったものだという。水腫は一に鼓脹ともいうところから、破れた太鼓の皮を服用すればたちどころにその病気を克服できるという理窟らしい。自分は子供心にも、破れた古太鼓の皮などの効き目を信じる事が出来ず、その丸薬を求めに五里の路を往復するのが、ひとしお苦痛であった。自分のそのような努力は、やっぱり全部むだな事であった。父の病気は日一日と重くなるばかりで、ほとんど虫の息になったが、かの大先生は泰然たるもので、瀕死の父の枕元で、これは前世の何かの業です、医は能く病を癒すも、命を癒す能わず、と古人の言にもあります、しかし、手段はまだ一つ残っています、それは家伝の秘法になっているのですが、一種の霊丹を病者の舌に載せるのです、舌は心の霊苗なり、と古人の言にあります、この霊丹は、いまはなかなか得難いものですが、お望みとあらばお譲りしてあげてもよい、値段も特別に安く