Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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わがやのらくえん

我が家の楽園

久生 十蘭

Leggi 我が家の楽園 (わがやのらくえん) di 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 90.195 caratteri · 175 schermate

Aozora Bunko

「千々子を引合いにだすのは、やめてください。それにしても、あなたってひとは、すこしどうかしているわ。そんな事情があるなら、なぜ、もっとはやくおっしゃらないんです。そうならそうで、いくらでも打つ手があった。シュラーが訪ねてくるのを、安閑と待っているようなことはしなかったでしょう」

「そちらさまだけのことじゃない。シュラーを太田の親娘に取られたんでは、これだけの仕掛けがみなフイになってしまう。あたしとしては、はじめっからこちらの千々子さまを推戴してかかった仕事だから、なんとしてでも、もういちど、こちらへ捻じ戻してみるつもりなんで……あの親娘はなかなか一筋繩ではいかないが、シュラーのいどころを嗅ぎだすくらいは、雑作のないことです……そういうわけですから、捻じ戻しのほうは、ひとつ、あたしに任せておいていただきましょう……今日は、まァ、こんなところで……」

ヘンリ清水が帰りかけると、石田氏は庭へおりて、

「君、君、ちょっと……」

といいながら、芝生のところまで追いかけてきた。

「清水君、君には話さなかったが、この春から、下のプールで、夜光錦鯉という変ったものをつくっていたんだ。