Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
あるおんな
或る女
有島 武郎
Leggi 或る女 (あるおんな) di 有島 武郎 (ありしまたけお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 205.655 caratteri · 406 schermate
そういって先刻から逐一二人の争論をきいていたらしい愛子を階上に追い上げた。しばらくして古藤はようやく落ち着いて自分の言葉を見いだしたように、
「倉地さんに物をいったのは僕が間違っていたかもしれません。じゃ倉地さんを前に置いてあなたにいわしてください。お世辞でもなんでもなく、僕は始めからあなたには倉地さんなんかにはない誠実な所が、どこかに隠れているように思っていたんです。僕のいう事をその誠実な所で判断してください」
「まあきょうはもういいじゃありませんか、ね。わたし、あなたのおっしゃろうとする事はよっくわかっていますわ。わたし決して仇やおろそかには思っていませんほんとうに。わたしだって考えてはいますわ。そのうちとっくりわたしのほうから伺っていただきたいと思っていたくらいですからそれまで……」
「きょう聞いてください。軍隊生活をしていると三人でこうしてお話しする機会はそうありそうにはありません。もう帰営の時間が逼っていますから、長くお話はできないけれども……それだから我慢して聞いてください」
それならなんでも勝手にいってみるがいい、仕儀によっては黙ってはいないからという腹を、かすかに皮肉に開いた口びるに見せて葉子は古藤に耳をかす態度を見せた。