Classici giapponesi con furigana
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あるしょうじょのしまで
或る少女の死まで 他二篇
室生 犀星
Leggi 或る少女の死まで 他二篇 (あるしょうじょのしまで) di 室生 犀星 (むろうさいせい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 113.554 caratteri · 228 schermate
しかし微笑うとそれがなおよく出るのだ。ともかく他人を正視しない目は卑劣だ。わざとらしい凝視をする奴は、内面に虚偽を有った奴だ。(Oにはこの特長があるよ。)やはり静かに眺める目の人に、質の善良さがある――。」と彼は言って立上った。
「帰るか。」
「ながくいたから失敬する。」
私達は別れた。かれの足音が表へ消えると私は静かに貧しかった時代の自分を考えた。
――Sは屋根裏のような室を借りて、パンばかり食っていて、ひょろひょろしていた。私がゆくと西洋皿の上に幾切れかの、彼のためには高貴な唯一な、しかもバタのついてないのが狐色に焼き上っていた。
「飯かい。」
「飯だ。」
彼は粉っぽい奴をがりがりやり初めた。
「君もやるかね。」
「僕も必要に迫られている。」
笑いながら、二人は黙ってたべはじめた。
二人は、別な不安な生活に追われていることを、期せずして考え合せていた。どうしたらこの苦しみから遁れることができるかということが、明日の糧のない私の身の上にも及んだ。
「僕はこのごろ淫売婦を笑えなくなった。教養のない女があそこまで堕落してゆくのがむしろ当り前かと思うね。」
Sは言った。