Classici giapponesi con furigana
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はせくらじけん
支倉事件
甲賀 三郎
Leggi 支倉事件 (はせくらじけん) di 甲賀 三郎 (こうがさぶろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 204.697 caratteri · 406 schermate
あの時の事はちゃんと片がついているのでございますから」
「はゝあ、ちゃんと片づいているのですか」
「はい、神戸牧師に仲に這入って頂きまして、すっかり話をつけましたのです」
「何でも無頼漢の叔父かなんかゞいたようですが、そんな奴が訴えでもしたのではありませんか」
「さあ、そんな事はないと存じますが、あの叔父と申すのは随分分らない人でしたから――」
「そうだったようですね。私はあの女中さんを隠したのもそいつの仕業だろうと思っているのですよ」
「主人もそう申して居りました」
「然し、聖書の事位ならそう逃げ隠れしなくても好さそうなもんですがなあ」
浅田は独言のように云ったが、何を思ったか形を改めて云った。
「ねえ、奥さん」
浅田は形を改めて切出した。
「ねえ、奥さん。こんな事を云っちゃなんですけれども、支倉さんはそう頼みになる人ではありませんよ」
「――――」
静子は黙って、咎めるように浅田の顔を仰ぎ見た。
「ひどい事を云う奴だとお思いかも知れませんが、支倉さんの今度の遣方などは凄いものですよ。一月の末でしたかね、刑事がやって来た時に支倉さんは巧妙な方法で逃げたでしょう。そうしてあの晩は火薬製造所跡の庭で一晩明したのだそうですよ。