Classici giapponesi con furigana
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しゃこう
斜坑
夢野 久作
Leggi 斜坑 (しゃこう) di 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 19.977 caratteri · 39 schermate
「小頭どん一つお祝いに……」
「オイ。福ちゃん。あやかるで」
「生命の方もじゃが、ま一つの方もなあ。アハハハ……」
といったような賑やかな挨拶がみるみる室の中を明るくした。それに連れて後から後から福太郎に盃を持って来る者が多かったが、その中でも最前から何くれとなく世話を焼いていた仕繰夫の源次が、特別に執拗く盃を差し付けたので、元来がイケナイ性質の福太郎は逃げるのに困ってしまった。
「おらあ酒は飲み切らん飲み切らん」
の一点張りで押し除けても、
「今日ばっかりは別ですばい」
と源次が妙に改まってナカナカ後に退きそうにない。そこへお作が横合いから割込んで、
「福さんはなあ。親譲りの癖でなあ。酒が這入ると気が荒うなるけん、一口も飲む事はならんチウテ遺言されて御座るげなけになあ。どうぞ源次さん悪う思わんでなあ」
と散々にあやまったのでヤット源次だけは盃を引いたが、他の者は、その源次へ面当か何ぞのように、無理やりにお作を押し除けてしまった。
「いかんいかん。源公が承知しても俺が承知せん。酒を飲んで気の違う人間は福太郎ばっかりじゃなかろう。親代りの俺が付いとるけに心配すんな」