Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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しゃよう

斜陽

太宰 治

Leggi 斜陽 (しゃよう) di Dazai Osamu (太宰 治) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 89.822 caratteri · 176 schermate

Aozora Bunko

ご診察が終って、

「肺炎になるかも知れませんでございます。けれども、肺炎になりましても、御心配はございません」

と、何だかたより無い事をおっしゃって、注射をして下さって帰られた。

翌る日になっても、お母さまのお熱は、さがらなかった。和田の叔父さまは、私に二千円お手渡しになって、もし万一、入院などしなければならぬようになったら、東京へ電報を打つように、と言い残して、ひとまずその日に帰京なされた。

私はお荷物の中から最小限の必要な炊事道具を取り出し、おかゆを作ってお母さまにすすめた。お母さまは、おやすみのまま、三さじおあがりになって、それから、首を振った。

お昼すこし前に、下の村の先生がまた見えられた。こんどはお袴は着けていなかったが、白足袋は、やはりはいておられた。

「入院したほうが、……」

と私が申し上げたら、

「いや、その必要は、ございませんでしょう。きょうは一つ、強いお注射をしてさし上げますから、お熱もさがる事でしょう」

と、相変らずたより無いようなお返事で、そうして、所謂その強い注射をしてお帰りになられた。

けれども、その強い注射が奇効を奏したのか、その日のお昼すぎに、お母さまのお顔が真赤になって、そうしてお汗がひどく出て、お寝巻を着かえる時、お母さまは笑って、