Classici giapponesi con furigana
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きられたさに
斬られたさに
夢野 久作
Leggi 斬られたさに (きられたさに) di 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 20.352 caratteri · 41 schermate
「成る程……その不審というのは……」
「まず何よりも先に不審に存じましたのは、仇討に参いる程の血気の若侍が、匂い袋を持っていたというお話で御座いました。まことに似合わしからぬお話で……これは、もしや女人の肌の香をまぎらわせるためではないかと疑いながら承わっておりますると案の定、それから後の石月様の心遣いに、女ならでは行き届きかねる節々が見えまする……これが二つ……」
「尤も千万……それから……」
「三つにはその足の早さ……四つには、その並外れた金遣い、……それから五つにはその眼を驚かす姿の変りようで御座りまする」
「いかにものう……恐ろしい理詰めじゃわい」
「ザッと右のような次第で、つまるところこれは稀代の女白浪ではあるまいか。さもなければお話のような気転、立働らきが出来る筈はないと存じ寄りましたのが初まりで……」
「うむうむ……」
「年寄の冷水とは存じましたが、御覧の通り最早六十の峠を越えました下り坂の私。空車を引いている折柄で御座います、戻り駄賃に一世一代の大物を引いて見ようか……と存じますと一気に釣り出された仕事で御座いましたが、タッタ一足の事で石月様に先手を打たれまして……ヘヘヘ。