Classici giapponesi con furigana
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
Leggi 新書太閤記 (しんしょたいこうき) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 197.228 caratteri · 394 schermate
窮したりとはいえ、二日も三日も無策にうごいて、むなしく兵馬を疲らすような凡将の彼ではなかった。
豊川の上流――大野川との合流点――三州南設楽郡の山地に拠って、長篠の城は、西南に向ってそびえている。
東北の搦手は、すべて山といってもいい。
大通寺山、医王寺山など。
また。
濠は自然にながれている大野川、滝川の二流を、幅ひろく繞らし、その幅は、三十間から五十間もあった。
崖の高さも、低いところで九十尺。高いところは百五十尺もある絶壁だった。
水深は五、六尺にすぎないが、激流だった。もっとも、場所によって、怖ろしく深いところもある。しぶきをあげ、渦巻いている奔湍もある。
平常、この水流の地理は、おそろしく秘密が厳守されている。水深を考えたり、写筆を携えたりなどして佇めば、何者であろうと、お濠番は、望楼のうえから一発の下に射殺してかまわないことになっている。
この天嶮の濠をなしている河流をへだてて、西南の一部は、平野であった。有海ヶ原、篠場の原などと呼ばれている。
その野末を、船着山の連山がかこみ、鳶ヶ巣山も、そのうちの一峰であった。
「何と、物々しい……」