Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

Leggi 新書太閤記 (しんしょたいこうき) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 176.911 caratteri · 353 schermate

Aozora Bunko

――三蔵御曹子が御帰館あらせられて候ぞ。……あはははは。入れねえッたって、おれの家だからはいらずにあおかねえ」

だいぶ酔っているものらしい。上機嫌だが勝手なタワ言を云いちらし、そこの雨戸を破りもしかねない物音であった。

のら息子が帰って来たのだ。お沢の顔にはまた別な苦悩が重なった。男親が世にいたじぶんから家にもろくに落着いていず、世間で何をやっていつも飲み歩いているか、親さえその職業もよく知らない野良息子。

それは青鷺の三蔵だった。

「なあんだ、起きていやがるくせに」

三蔵は炉のそばへぶッ坐って、酒くさい息で、しなびた母の腕くびを抑えた。

「よしなせえ、おふくろ、腐ったような眼をしながら、針のメドなど突ッついたってどうなるんだ。本能寺のたッた一夜で、この世の中はもんどり打ってしまったじゃあねえか。どいつも、こいつも、大浪に揉まれながら、あッぷあッぷで泳ぎッこだ。正直正兵衛じゃ生きてもゆかれねえ。何でも上手に立ち廻るに限らあ。肚は太く機転は細かく、握ったツルは離さねえこッた。……おふくろ、のら息子でも、たまにゃあ孝行してみせるから、また眼にかどたてて強意見など云いなさんなよ」